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洗面所・洗面台リフォームにありがちな9種類の失敗事例

身の回りの全てを行う場所

「顔を洗う場所」と書いて洗面所ですが、洗面所で顔を洗うだけの人はまずいません。

洗面所は・・・顔を洗い、歯を磨き、ヒゲを剃り、髪をセットし、洗濯をし、化粧をし、服を脱ぎ、体を拭き、髪を乾かし、スキンケアをする場所ですよね。

これほど多様な使い方をされる場所は他にありません。

使用頻度が高く、使用用途も広く、汚れやすく、湿気の問題もあるのが洗面所です。

もともとのスペースが狭いことも多いので、かなり上手にプランを組まないと満足のいく洗面所にはなりません。

逆に、洗面所のクオリティが上がると、生活の質が一気に上がります。

それだけにリフォーム会社の提案力の見せ所でもあります。

意外と、デザイン面でも差がつきやすい場所なので、施主のセンスも活かしたい場所です。

洗面所のリフォームを成功させるために、注意するべきポイントをまとめました。

朝のラッシュアワー

お風呂は広くしたのですが、洗面は以前と同じままでした。家族4人が同じ時間に使うので、朝の時間は洗面所の取り合いで、毎日小さなケンカが起こっています。洗面台も大きくしておけばよかったです。(30代女性)

洗面所にはラッシュアワーが存在します。

歯磨き、洗顔、髪のセット、ヒゲ剃りなど、「家族全員」が「同時」に洗面所を使うからです。

できるだけ洗面台のスペースを広げておくことで、2人が同時に使いやすくなります。

さらに、家族が多い場合は、いっそのこと洗面ボウルを2つ設けてしまう(ツインボウル)のも良いアイディアだと思います。

もともとのスペースにもよりますが、洗面台の下部をうまく収納に活用きれば、かなり現実的な選択肢になります。

まさかのメーカー消滅

もともとTOTOの洗面化粧台を使っていましたが古くなったのと蛇口からの水漏れで思い切って洗面台まるごとリフォームしました。
新しく選んだのはおしゃれで色もさまざま選べて良かったんですが使用3年目でシャワーヘッドのホース部分から水漏れし、修理しようとしたんですが、メーカー自体が無くなっていて部品もなく本来なら部品交換ですむところが全面修理になるので8万ほどかかるとのこと。そんなことってあるの...って感じでした。(40代女性)

洗面台やボウルは、デザインの自由度が高く、海外製などのとてもおしゃれなものもあります。

ところが数年後に、輸入代理店が撤退したり、なかにはメーカー自体がなくなったりすることも・・・。

国内の製品でも、大手メーカーではない場合、故障時の対応や保守体制についても念のため確認しておきましょう。

ただ、リスクやメンテナンス費用を把握した上であれば、こだわりを優先するのは、私としては「アリ」だと思います。それで毎朝の気分が良くなるのであれば、安いものかもしれませんしね。

フローリングと床下の腐食

床したには手を入れなかった為、2~3年後に床のフローリングが湿気のため部分的に黒ずみが出来、次第に広がって今では全体が最初のフローリングの色とは違っている。どうせなら床もきちんと直したほうが良かった。(40代男性)

洗面所(脱衣所)は、浴室に次いで湿気が多くなる場所です。

濡れるのが当たり前の浴室と違い、完全に防水にはなっていないので、最も湿気のダメージを受けやすい場所です。

床下の木材が腐食しているケースもあるので、洗面所をリフォームする時には、床下のチェックもしておきましょう。できれば床材の見直しも行いたいですね。

早すぎる壁紙のはがれ

洗面所は湿気が多いので、壁紙も施工が悪いと、すぐに剥がれてきてしまいます。

壁紙の張り替えだけのリフォームだったとしても、何万円も出したものがすぐダメになったら、気持ちのよいものではありません。

もちろん湿気対策は重要ですが、リフォーム会社のサポート体制も事前に確認しておきましょう。

換気がよくならない

洗面所も新しくしてもらい、風通しを良くして欲しいとお願いして、何度も話し合い、これなら大丈夫だと作業をしてもらいましたが、鏡はくもり、風通しも悪く、脱衣所として使用する以外は、ドアを開けておかないと湿気がこもり困ってしまう状態です。(30代女性)

洗面所の換気を良くするために窓をつけることがありますが、特に冬場などは閉めっぱなしになってしまうこともあります。

どうやっても洗面所の風通しが悪いのであれば、浴室側で乾燥機をつける方が現実的なケースがあります。

また、洗面所のドアを開き戸ではなく引き戸にしておくと使わない時に開けっ放しにできるので、風を通しやすいですよ。

ドアがちゃんと閉まらない

リフォーム直後には気付かなかったのですが、洗面所のドアが少しだけ(1cm弱)閉まらず、場所が場所だけに、なんとなく気になりました。
気付いた時点で言えばよかったのですが、迷ってるうちに月日が経ってしまい、結局そのままです。
引き渡しの時、ぱっと見るだけではなく、細かくチェックしておけば良かったです。(20代女性)

洗面所の施工上のトラブルとして多いのが「ドアがちゃんと閉まらない」というものです。引き戸の場合、けっこうよくあります。

洗面所をリフォームした際には、完成時確認の時、必ずチェックしておきたいポイントですね。

ヒートショック対策

特に家族に高齢者がいる場合、ヒートショック対策は大切です。

※ヒートショック・・・急激な温度差により血圧が上がり脳卒中等を発症してしまうこと。冬場の脱衣所・浴室でよく起こる。

洗面所単体の設備として、床暖房を入れてしまえば理想的ですが、そこまで出来るのは一部の人でしょう。その他のヒートショック対策としては、以下の4つのパターンがあります。

1:LDKと脱衣所の間に廊下を入れず、直結させる。LDK側をエアコンで暖めて、脱衣所も一緒に暖める。

2:暖房付き浴室乾燥機で脱衣所も暖める。(湿気対策で浴槽のフタはしめておく)

3:暖房付き浴室乾燥機がない場合、浴室は逆に浴槽のフタを開けて暖める。その場合、浴室⇔脱衣所のドアを開けっ放しだと湿気がすごいので、脱衣所には電気ヒーターなどを設置する。

間取り変更を伴う大規模リフォームの場合、パターン1のLDK直結プランがおすすめです。

浴室と一緒に脱衣所もリフォームする場合、パターン2の暖房付き浴室乾燥機を設置すれば良いでしょう。

脱衣所(洗面所)単体でのリフォームの場合、パターン3です。ヒーターを置くスペースとコンセントを用意しておきましょう。

付属収納の使いやすさ

ただでさえ収納スペースの不足する洗面所の中でも、銀座並の一等地が洗面台周りです。

すぐ手の届く洗面台の収納は、使い勝手に大きく影響する部分なので、念入りに選びたいところです。

まずトップスペースを確保したい

大きくておしゃれな洗面ボウルにしたら、その分、歯ブラシなどを置くスペースがほとんどなくなってしまいました。

洗面台の鏡のサイドの小さな収納が使いどころがなく、汚れもたまるので、ないほうがよかったと思います。結局洗面台の上に置いてしまいます。

洗面台には、鏡の両サイドに小さな収納がついたものも多いですが、これは邪魔!という人も多いです。

洗面台も、キッチンの作業台やデスクと同じように、トップスペースを広くとるのが基本なので、幅がとれない場合は奥行き方向で物が置けるスペースを確保するようにしてみましょう。

どうしても洗面台上のスペースがない場合、鏡の下に一枚の棚を付けると一気に便利になることが多いですよ。

引き出しは超便利

洗面台の下が昔ながらの扉式の収納なので、洗剤くらいしか入れられません。引き出しタイプを選べば良かった。(30台女性)

ただでさえスペースに余裕がない洗面所では、洗面台下の収納を有効活用したいところです。

その場合、扉式よりも引き出しのほうが使い勝手が良いはずです。

たとえば洗面台の下に、化粧品のボトルが入る高さの引き出しがあると、すごく便利ですね。

特に洗面台のトップスペースが少ない場合は必須だと思います。化粧品にホコリもつきにくく、洗面台の掃除も楽になりますよ。

とにかくコンセントが足りない

リフォーム時にコンセントを増設しなかったので、コンセントがいつも一杯になっているので、充電切れがよく起こる。電動歯ブラシやヒゲ剃りが充電切れになっていると朝急ぐだけに、かなりイライラしてしまう。(30代男性)

家族分の電動歯ブラシ、ドライヤー、ヘアアイロン、電動ヒゲ剃り、スチーマーなどの理美容家電、さらに扇風機、ヒーター、掃除機なども使う可能性があります。もちろん、全部電気が必要です。

特に洗面所の場合、収納とコンセントはセットで考えないといけません。

棚や収納があっても、近くにコンセントがなければ電化製品置き場としては使えないからです。

狭いスペースを効率的に使用するためにも、最低でも洗面台+部屋の2カ所の、合計3カ所くらいはコンセントを用意しておきたいところですね。

まとめ:洗面所はライフスタイルから考える

使用頻度が多いわりに、洗面所の住環境は、他の場所と比べて後回しになりがちです。

そもそもスペースが狭く、収納も少なく、コンセントも少なく、空調設備もほとんどゼロ。

立派な家でも、洗面所が原因で生活の質が下がっていることはよくあります。

逆に考えると、洗面所を使いやすく、おしゃれにリフォームすることは、生活の質を上げる方法として、とても効率が良いのです。

洗面台の価格や工事内容を考えると、キッチンやシステムバスに比べて10分の1程度の費用なので、コストパフォーマンスが高いともいえます。

その一方で、家族構成と生活スタイル、浴室や他の部屋との関係によって、最適なプランは全く変わってきます。

信頼できる業者と相談しながら、「我が家」の最適解を見つけましょう。