インテリアはテイストが命!人気のデザインジャンル10選
必要なのはお金じゃなくてセンスです
というのはファッション誌「LEON」のキャッチコピーですが、インテリアでも同じです。
友人の家で、雑誌で、テレビで、インテリアを見て「おしゃれ」だと感じるのはどんな時でしょうか?
「広くて天井が高い」
「ブランド家具が置いてある」
「大きなテレビがある」
「無垢の床」
「シャンデリアがある」
色々な「ここがおしゃれ」と感じるポイントはあると思いますが、絶対に外せない条件があります。
「テイスト」が統一されていることです。
どんなに狭く、大きなテレビもソファもない家(部屋)であっても、テイストが統一されていれば、かなりおしゃれに見えますし、実際に居心地が良いです。
逆に、どれだけ広い家で、インテリアにお金をかけていても、テイストが統一されていなければ、おしゃれでもなければ、居心地も悪い空間になります。
必要なのはお金じゃなくてテイストです。
ところが、自分の好きなテイストについて、しっかり考えたことがない人がほとんどです。
なんとなく事例を見比べて、なんとなく家具を選んでいます。
「インテリアコーディネーターがいるじゃないか」
と思うかもしれませんが、インテリアコーディネーターまかせでは、無難ではあっても、心から素敵だと思えるインテリアには、滅多になりません。
なぜなら、誰にでも空間や質感、色使いに好みがあります。たとえコーディネートとしては完璧であっても、好みに合っていなければ、居心地の悪さを感じるのが人間です。
しかも家を新築したり、リフォームした後は、自分で家具や家電を追加していくことになります。
ずっと居心地の良い空間で暮らすためには、やっぱり自分自身の好みのテイストを知る必要があるんです。
そこで、今人気のあるインテリアデザインのテイストを10種類まとめてみました。
あなたはどんな空間で暮らしたいですか?
モダン
1900年前後のに登場したモダンデザインは、現在のインテリアデザインの「土台」ともいえるスタイルです。
典型的なモダンデザインでは、当時の金属加工技術の向上を反映し、スチールパイプやガラスなどを多用した硬質的なデザインが特徴となります。
会社のエントランスで多く採用されるテイストでもあり、クールで高級感のある雰囲気になります。
余談ですが、あるビジネスマンが「成功の証し」として
・ロレックス
・ベンツ
・コルビジェのソファ
の3つを挙げていました。それが「成功の証し」かどうかは知りませんが、高層マンションに似合うイメージではありますね。
北欧系
http://www.home-designing.com/
おしゃれなインテリアの代名詞とも言えるのが北欧系です。
日本では「北欧系」と言われますが、英語では「Scandinavian modern」もしくは「Nordic modern」つまり「北欧系モダン」という意味で、モダンデザインの延長線上にあるんです。
歴史的には1900年前後に登場したモダンデザインが、1930年~1970年頃にかけて、北欧文化の中で独自に発展したのが「北欧系」というわけです。
モダンデザインをベースとしながら、大自然や人間らしさを感じるデザインとなっています。
収納性や機能性についても、デザインと両立させやすく、大きなデメリットがないのも特徴です。
ミニマリストモダン
「無駄を廃する」というモダンデザインの思想をさらに推し進めたのがミニマリストモダンです。
ミニマリストというのは、極力物を持たないライフスタイルを指向する人たちのことで、その理由は生活上のノイズを減らすことにあると言われています。
インテリアデザインにおけるミニマリストも「余計なノイズ=装飾を減らす」こと重視します。
光沢のあるステンレスよりもアルミを好んで使い、グレー系の無彩色を中心とした色使い、高さを抑えた家具などで、極力主張を抑えています。
意外と狭い空間でも似合いますよ。
ミッドセンチュリーモダン
ポップな色使いと、曲線や円を多用したデザインで、全体的にカジュアルな雰囲気になります。
最近では近未来的な雰囲気よりも、西海岸風の、リラックスした雰囲気が人気です。
名作家具も多いので、インテリア好きにはたまらないかもしれません。
ナチュラルモダン
ナチュラルモダンは現代でもっともスタンダードなテイストと言えます。
木材にメタル系の素材を加えることで、洗練された重厚感を演出することができます。
エグゼクティブ用のオフィス家具や、多くのモデルルームはナチュラルモダンが基本テイストになっています。
家具の選択肢も豊富なので、色々な意味で「間違いのない」テイストとも言えます。逆に言うと、個性的な感じがしないのがデメリットともいえますね。
シンプルナチュラル
https://spoonfulofhomedesign.com
無印良品の家具に代表されるような、シンプルな形状のウッド系インテリアです。
それほど高級感はあまりありませんが、それが逆に親しみやすさを感じさせることにもつながっています。
インダストリアル(工業系)
近年大流行しているのがインダストリアルデザインです。ガレージ系、ファクトリー系の流れを汲みながら、適度にアンティーク感を出すことで、より深みのあるデザインに進化しています。
家具のチョイスはバランスが難しいですが、作り込めば唯一無二の個性的なインテリアができあがります。
フレンチカントリー
猫足テーブルやヴィクトリアンソファなど、フランスを中心としたヨーロッパの伝統を感じるアイテムを用いながらも、最近では豪華絢爛なロココ調ではなく、フランスのプロヴァンス地方をイメージした、素朴なかわいさを感じるデザインが好まれます。
シャビーシック
シャビー(shabby)とは、「ボロボロの」という意味をもつ言葉で、シック(chick)とは「上品」を意味する言葉です。
「ボロボロなのに品が良い」という一見反対の要素をうまくまとめ上げるのがシャビーシックというスタイルです。
ヨーロッパの青春映画に出てきそうなインテリアです。
キーアイテムとして、白っぽいファブリックのカバーリングソファがあると、一気に「シャビー」になりますね。
フレンチカントリーとインダストリアルの中間くらいに位置するジャンルで、アーティスティックで繊細な雰囲気を醸し出すことができます。
アメリカントラディショナル
古き良き時代のアメリカを思わせるテイストです。
デザイナーズ系のデザインではなく、品質そのものを重視したいジャンルになります。
和モダン
和風建築を現代的な解釈で再構築したデザインです。
日本家屋の場合、外観や構造ともっとも調和しやすいインテリアテイストになります。
現代的でありながら、生け花や掛け軸など、日本の伝統文化が良く似合う空間です。
壁を板張りや左官仕上げにしたりと、全体的にコスト高にはなりますが、非常に格調高い雰囲気があります。
自分に合ったインテリアテイストを見つける方法
新築でも、リフォームでも、多くの人がインテリアを考える時に手にするのが「住宅雑誌」です。
ところが、ほとんどの住宅は、極端にならないように色々なテイストをブレンドして作られています。
あまりにテイストを固定してしまうと、家具の選択肢が狭まったり、ライフスタイルの変化に対応しにくいからです。
だからといって、好みのテイストを知らなくても良い理由にはなりません。
料理の味付けを考えてみて下さい。
砂糖醤油の味だけしか知らない人は、砂糖醤油の味しか想像できませんが、砂糖と醤油、それぞれの味を知っていれば、自分の好みに合わせて、味付けを調整できますよね。
インテリアのテイストも、料理の味付けと同じです。
ブレンドされた味だけでなく、ブレンドされていない純粋な味を知ることで、自分だけの「お気に入りの味」を作り出すことができるのです。
そこで「住宅雑誌」を読みあさる前に、読んで欲しい雑誌があります。
「ホットペッパー」です。
具体的には「美容室の内装=インテリア」を見てほしいのです。
私の知る限り、様々な業種の中でも美容室の内装はとても自由度が高く、しかもこだわって作られています。そして、お店によって全くテイストが異なります。
モデルルームを見学するよりも、住宅雑誌やインテリア雑誌を読むよりも、美容室の写真を見る方がずっと勉強になりますよ。
ぜひ、ご自分の「お気に入りの味=テイスト」を見つけてくださいね^^