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キッチンリフォームの見積もりを上手に比較するための20のポイント

こんなキッチンにリフォームしたい!

それが分かっていないと、見積もり内容もバラバラになってしまい、見積もりを比較したり、良いリフォーム会社を選ぶことも難しくなってしまいます。

一口にキッチンリフォームといっても、コンロの交換からダイニング全体のリフォームまで幅があり、金額も20万円以下~200万円以上まで幅があるからです。工事内容やグレードが変われば選ぶべきリフォーム会社も変わってきます。

キッチンリフォームの見積もり比較と会社選びで意識しておきたいことを「見積もりの下準備」、「見積もり依頼するときのポイント」、「見積もりを比較するときのポイント」という3ステップ、全20のポイントにまとめました。

見積もり前の下準備のポイント

不満と要望をリストアップする

まず「なぜリフォームしたいのか」「何を改善したいのか」をはっきりさせましょう。

・ガスコンロをIHにしたい
・広いシンクが欲しい
・家族の顔が見えるキッチンにしたい
・キッチン全体が汚れているのでキレイにしたい

など、現在のキッチンで不満に感じている点や「こうしたい」という要望をしっかりリストアップしておきましょう。要望は何個も出てくるのが普通なので、頭の中で考えるだけでなく、必ず紙に書いてリストにしておくことが大切です。

今のキッチンの「ちょうど良い部分」を見直す

意外と忘れがちなのが、今のキッチンで満足している部分を把握しておくことです。

不満を解消することばかりに一生懸命になり、今のキッチンのちょうど良い部分が変わってしまえば、せっかくリフォームしたのに「前のほうが使いやすかった」と感じたり、後悔の原因になります。

・レイアウト
・シンクの広さ
・作業台の広さ
・コンロの口数
・キッチンの高さ
・収納量

少なくともこれらのポイントについては「不満がないかどうか」「ちょうど良いかどうか」を考え直してみましょう。

ショールームに行って実物に触る

プロの建築家やリフォームプランナーであれば、写真やスペックを見るだけで、実際の使い勝手をかなり正確にイメージできる人もいます。

でも、一般人が写真を見るだけで実際の使い勝手をイメージするのは難しいものです。

15年~20年前のキッチンと最新のキッチンでは配置やバランスも異なるため、ぜひショールームに足を運んで、実物に触れてみましょう。

キッチン家電をリストアップする

キッチンのリフォームプランを考えるとき、とても大切なのがキッチン家電の収納性や使い勝手です。

ところがメーカーのカタログやショールームでは、キッチンそのものをキレイに見せるために、キッチン家電がほとんど置かれていません。

キッチン家電には電子レンジや炊飯器など、どの家庭にも必要なものもあれば、エスプレッソマシンやホームベーカリーなど、必要な人にとっては絶対必要なものも多くあります。

リフォーム業者やプランナーにも完璧には分からない部分なので「現在使っている家電」「今後使いたい家電」は自分からリストアップしておきたいところです。

とりあえずの希望機種を決めておく

リフォームの見積もりを比較をするためには、できるだけ条件を同じにすることが大切です。

たとえばガスコンロにするかIHにするかで、電気工事・ガス工事の内容が変わりますし、キッチンのサイズ・レイアウトが変われば木工事の内容や設置費用も変わってきます。

システムキッチンの機種など、あらかじめ希望機種を伝えておくことで、複数の見積もりをよく似た条件で比較することができ、業者を選びやすくなります。

もちろん希望機種を見積もり後に変更してもOKです。不安なら後で変更する可能性を伝えておいても良いでしょう。

あまり深刻にならず、あくまで「比較のため」として、気楽に決めておきましょう。

見積もり依頼時のポイント

3~5社から見積もりをとる

リフォームの見積書は複数の業者に依頼するのがもはや常識です。

その理由は、単に安い業者を探すだけではなく、リフォーム相場やリフォーム内容をしっかり理解するためには、見積書を比較することが必要だからです。

キッチン設備などのプランも、リフォーム会社によって考え方(おすすめ/おすすめしない)が異なりますので、幅広い意見を聞く上でも、数社から見積もりをとってみることは大切ですよ。

相見積もりであることを伝える

相見積もりをとっていることはあらかじめ伝えておいたほうが、お互いにとってメリットがあります。なので堂々と相見積もりであることを伝えてOKです。

まず、最初から相見積もりだと言っておいたほうが、断るときに断りやすいです。

リフォーム業者の立場では、今は相見積もりをとるのが普通(一社だけの見積もりのほうが珍しい)なので、はじめから相見積もりのつもりで見積もりを出します。ただし、相見積もりだとはっきり分かっていたほうが、他社と比べた場合の自社の強み・特徴を伝えやすいでしょう。

つまり、相見積もりだと伝えたほうが、断るときにも断りやすく、業者の特徴もよく分かるというメリットがあるのです。

なお、ある程度の価格交渉はアリですが、とにかく業者同士を競わせて価格競争を煽るようなことはおすすめできません。中には契約直前に他社の価格を持ち出したり、架空の低価格を持ち出す人もいますが、無理に価格を下げようとすると工事や部材の質が落ちて、結局は自分が損をすることになります。

希望・要望をコピーして渡す

「こういう内容でリフォームしたい」口頭で希望を伝えると、どうしても内容に漏れが出たり、伝わり方が変わってしまいます。

そこで、リフォームについての希望・要望はあらかじめ1枚の紙にまとめておき、すべての業者に同じ内容のコピーを渡すようにしましょう。

できるだけ同じ条件で見積もりを出してもらうためです。

もちろんリフォーム会社によってヒアリングの進め方には差がありますが、少なくともスタート地点をしっかり揃えることで比較がしやすくなります。

手書きでもいいのでレイアウト図を書いておく

レイアウト変更を伴うキッチンリフォームの場合に、ぜひ用意しておきたいのが手書きのレイアウト図です。

口頭で正確なイメージを伝えると時間がかかり、正確に伝わらないこともあります。業者ごとに違うイメージで伝わってしまうと見積もりの比較もしにくくなってしまいます。

きれいなものは必要ありません。落書きレベルでも十分に「正確に要望を伝える」役割を果たしてくれます。

できれば2パターンの見積もりを出してもらう

キッチンリフォームの見積もり比較が難しいのは、業者ごとに見積もりに含める工事内容が異なることです。

たとえば古いシステムキッチンをまるごと交換するリフォームでは、天井のクロス交換やキッチンパネルの交換もすることが多いですが、業者によってシステムキッチン交換のみの見積もりを出すところもあれば、他の必要な部分の交換を含めて見積もりを出すところもあります。

そこで、おすすめしたい見積もりのとり方として「最低限」「おすすめ」の2種類のパターンで見積もりをとることです。

2種類の見積もりをとることで、業者ごとの価格帯(高い業者か安い業者か)を判断しやすくなります。リフォームプランを具体的に決めていくための材料にもなります。

「できれば最低限のプランとおすすめのプランの見積もりが欲しい」と伝えてみましょう。

見積もりを比較するポイント

まずは相場を把握する

見積書を見比べるとき、まず大切なのは相場をつかむことです。相場とは、中心価格帯のことです。

A社: 60万円
B社: 80万円
C社: 52万円
D社: 40万円
E社: 58万円

このような見積もりであれば、およそ50~60万円くらいが相場だと考えておけば間違いないでしょう。

相場よりも極端に高いところに依頼することはないと思いますが、注意したいのは相場よりも極端に見積もり価格が低い場合です。

リフォーム工事には設備や職人の人件費などの原価があるので、純粋な企業努力だけで極端に安くすることは難しいです。そのため、よほど納得できる理由がなければ、極端に安くいところも避けた方が無難です。

内訳を比較してみる

ある程度の相場感がつかめたら、次に見積書の内訳について、個別に比較してみましょう。

見積書の内訳比較で大切なのは、金額の高低よりも、内訳項目の有無を比較することです。業者によって、見積もり書の作り方や見積もり書に含める工事内容について差がある可能性があるからです。特に「諸経費」に含まれる工事内容はかなりバラツキがあります。

たとえばA社の見積書に養生費が含まれていて、B社に含まれていないようなら、B社に養生費について質問するなど、内訳についても疑問を残さないようにしましょう。

あらかじめ相見積もりであることを告げていれば、他の業者との比較で質問したとしてもまったくおかしくありませんので、堂々と質問してOKです。

追加工事の可能性を確認する

リフォームでトラブルになりやすいのが追加工事です。

特にキッチンリフォームは床を含めた内装や電気・ガス・水道・吸排気管まで、数多くの工事が発生します。それだけ追加工事が発生する可能性は高いといえます。

住宅・キッチンの状態はそれぞれ異なるので、追加工事の可能性をゼロにすることはできません。大切なことは、あらかじめ追加工事の可能性や、追加工事が発生した場合の費用などを確認しておくことで、気持ちと資金の準備をしてリフォームに臨むことです。

保証の内容を確認する

見積もり書の金額以外の大事な比較ポイントとして、保証内容があります。キッチンリフォームは高額になることが多く、一度リフォームすれば15年程度は使う可能性が高いので、永く安心して使うためにはしっかりとした保証制度があるほうが安心です。

もっとも有名な保証としては、リフォーム瑕疵保険があります。これは施工後1年以内はリフォームに瑕疵(不具合)があった場合、修繕費用が無料になる保険です。リフォーム瑕疵保険は生命保険などと違い、消費者ではなくリフォーム会社が加入する保険なので、見積もりの際に瑕疵保険の加入の有無を確認しておきましょう。

リフォーム会社独自の保証が用意されていることも多いので、必ず具体的な保証内容とサポート体制を確認しておきましょう。

リフォーム会社のホームページを見る

会社のHPはインターネット上の名刺のようなもの。自社HPを持つことは決して難しいことではないので、HPがない会社というのは色々と不安です。

たとえ工事に対する技術力が高くても、現代的な感覚が足りなかったり、メールでのやり取りができなかったりすれば、満足のいくリフォームはできません。

必ずしもカッコイイHPである必要はありませんが、企業情報など、最低限必要な情報は公開されている必要があります。

施工事例を見せてもらう

リフォーム会社の経験値や技術力を判断するために、ぜひ見ておきたいのが施工事例です。

HP上で施工事例を公開している会社であれば、そこから得意分野を判断することもできます。

ただし個人情報の関係もあり、一般公開できない施工事例も多いので、直接「よく似たプランの施工事例を見せてほしい」と伝えてみてもよいでしょう。

印象はすごく大切

・担当者の印象は良いか
・時間をしっかり守っているか
・書面は丁寧に作られているか
・連絡はマメかどうか

このあたりの基本的な対応に疑問点がつくリフォーム会社は、たとえ見積もりが安くても避けた方が無難でしょう。

キッチンリフォームはリフォーム会社と相談しながら決めることが多いので、対応に不満があると毎回ストレスを感じることになります。気持ちよく相談できる相手であることは大前提なのです。

また、リフォーム会社の仕事というのは、職人を管理する仕事でもあります。特にキッチンリフォームは出入りする職人が多いので、とにかく「きっちりしっかり」している業者を選ぶ必要があります。

インフォームドコンセントが徹底しているか

リフォームのトラブルは、工事自体の瑕疵や手抜きよりも、コミュニケーション不足によって起こることのほうが多いです。

「頼んでない工事をされた」「想定外の追加工事の発生」「イメージと違った」などのトラブルは、事前に十分な説明があれば防げた類いのトラブルです。

そのため、いわゆる『インフォームドコンセント(※)』がしっかりしている業者のほうが後々トラブルになりにくく、結果的に満足感も高くなりやすいと言えます。

※インフォームド・コンセント … 「十分な情報を得た(伝えられた)上での合意」を意味する概念(ウィキペディアより引用)

見積もり内容、リフォームプラン、工事内容について、積極的に説明する姿勢があるかどうかをチェックしましょう。

消費者としても、面倒くさがらず、しっかり説明を聞く姿勢を持つことが大切です。

書面化が徹底している会社のほうが安心

「言った言わない」のトラブルというのはやっかいです。お互いに悪気がなくても言い分が食い違うことがあり、そうなれば後々まで禍根が残ります。

人間の記憶はとても曖昧なので、「言った言わない」トラブルを避けるための方法は、書面などのデータを残すことしかありません。

今ならメールを活用するのが一番迅速で確実です。電話ではなくメールで相談したり、内容によっては電話で話したい場合、「相談内容・変更内容をメールしてもらう」のがおすすめです。

何でも口頭で済ませようとする業者もいますが、避けた方が無難でしょう。トラブルが起こってからでは遅いですからね。

見積もり比較サービスを活用する

手軽に相見積もりをとるためにはネットの見積もり比較サービスを利用するのがおすすめです。

注意点としては、見積もり比較サービスによっては色々なリフォーム会社から電話がかかってきてしまうこと。正直面倒くさいです。

↓『リノコ』であればリフォーム会社から電話がかかってきません。安心して見積もりをとることができますよ。