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エコキュートのメリットデメリット|節約効果とチェックポイント10選

「エコキュートにするといくら光熱費が安くなるの?」
「エコキュートにデメリットはないの?」

エコキュートの設置台数は600万台を超え、これから導入を検討している人も多いと思います。

ただ、エコキュートにはメリットもあれば、デメリットもあります。エコキュートに向いている家庭やそうでない家庭もあります。

エコキュートの光熱費節約効果やエコジョーズとの比較、導入前に確認しておきたいポイントをまとめました。

エコキュートの節約効果

光熱費はどのくらい安くなるのか?

エコキュートの最大のメリットはなんといっても光熱費が節約できること。具体的にはいくらくらい光熱費が節約できそうなのでしょうか?

4人家族の場合のおおよその平均値で計算してみましょう。

・エコキュートにかかる電気代は年間20,000~30,000円とされています。
・4人家族の場合、ガス代は年間で約150,000円です。そのうち給湯にかかるガス代は約120,000円。エコジョーズなら約100,000~110,000円。※ガス代の3/4は給湯に使われています。

つまり、従来のガス給湯器からエコキュートに変更することで、月1万円近く、年間で約10万円の光熱費が節約ができる可能性が高いです。エコジョーズと比べても年間7~8万円の節約効果が得られる可能性が高いと言えます。

家族の人数が多かったり、お風呂・シャワーの回数が多く、給湯にかかるガス代が高いほどエコキュートの節約効果は高くなります。逆に2人家族などの場合は、月5,000円程度、年間5~6万円の節約効果になる可能性が高いですね。

何年間で差額が回収できるか?

エコキュートの本体価格は通常のガス給湯器よりも高額になります。せっかく節約のためにエコキュートを導入しても、トータルの費用が節約できなければ意味がありません。

エコジョーズとエコキュートの設置にかかる費用(本体+工事費)を比べてみると、設置場所や機種にもよりますがだいたい次のようになります。

エコジョーズの設置費用が15~30万円
エコキュートの設置費用が35~60万円

ゼロから給湯機を設置する場合であれば、エコジョーズとエコキュートの差額は20~30万円程度になりそうです。

あくまで予定とはいえ、早ければ3年以内、遅くとも5・6年以内に差額が回収できそうですよね。

ただし、特にリフォームの場合は工事費用がまちまちになります。

できればガス給湯器(エコジョーズ含む)とエコキュート両方の見積もりをとり、差額がどのくらいあるのか? 何年間で回収できそうか? ある程度プランを練ってからエコキュートを導入しましょう。

生活スタイルとお湯の使い方

エコキュートはあらかじめ深夜にお湯を作ってタンクに貯めておく方式(貯湯式)なので、デメリットとして「湯切れリスク」があります。

湯切れとは、日中にお湯を大量に使って、タンク内のお湯を使い切ってしまうと、お湯がでなくなってしまうことです。

ただし、現在のエコキュートの多くは「湯切れ防止機能」を搭載しており、タンク内のお湯が少なくなると沸き増しを行なうになっています。そのため、実際に「お湯が出ない」ということはあまりないのですが、余分な電気代がかかります。

深夜電力は日中電力の3分の1~5分の1で、エコキュートが節約できるのは安い深夜電力を使えるからこそです。あまりに頻繁に沸き増しを行なうようであれば、節約どころか光熱費が高くなる可能性だってあります。

たとえば来客が多かったり、イレギュラーにお湯を大量使用することが多い家庭などには、あまりエコキュートは向いていないと言えますね。

家族の節約意識の高さ

エコキュートを導入したことで「家族のエコ意識が高くなった」という人もいます。

エコキュートはお湯の使用量が分かりやすく、「昨日は360ℓ、今日は300ℓ」というように使ったお湯の量が分かるので、家族全員で目標を決めて、ゲームのように節約を楽しむことができます。

電気やガスの使用量よりもお湯の使用量は直感的にイメージしやすいので、小さな子供でも節約に参加しやすいですね。

また、エコキュートの電気代を抑えるには、細かく設定を調節することも大切です。

たとえば、ピークカット設定といのは、沸き増しを行なう際に日中の電気代が高い時間帯を避ける設定ですが、電気価格は電気会社・プランによって異なるので、各家庭が個別に設定する必要があります。また、外出時などお湯の使用量が少なそうなときはお湯をあまり作らないでおく、旅行時は休止モードにするなど、マメに節約を心がけることで、より節約できます。

家族の節約意識が高いほどエコキュートの節約効果も大きくなりますよ。

将来の家族構成

家族の人数や生活の変化に柔軟に対応するのが難しいのもエコキュートのデメリットです。

給湯機は15年程度は使う可能性が高いので、10年~15年後の家族構成や生活パターンをある程度予測しておくことも大切です。

エコキュートには370ℓ、450ℓなどのタンク容量がありますが、タンク容量が不足気味だと、頻繁にお湯が足りなくなるので、沸き増しを何度も行なうことになり、電気代がどんどんかかってしまいます。

たとえばエコキュート導入後に子供が2人生まれたら、15年後は中学生が2人です。今よりも大量にお湯を使うことになりそうですよね。

逆に、これから子供が独立していく予定なら、今よりもお湯の使用量が増えることはなさそうですね。

未来を完全に予測することはできませんが、ある程度の想定をしておけば「こんなはずじゃなった」という後悔を防ぐことができます。

オール電化の予定は?

エコキュートの恩恵を大きく受けることができるのがオール電化住宅です。

設備面でもガス管が必要なく、当然ガスの基本料金も必要なくなります。

今後、住宅すべてをオール電化にしていきたい場合、給湯機はエコキュートにしておいたほうが良いでしょう。

"オール"電化といっても、多くの家庭でガスを使用する設備はガスコンロと給湯機なので、給湯機が電気(エコキュート)になっていれば、あとはキッチンをIHにすれば、ほとんどオール電化完成です。

もしすでにキッチンがIHであれば、給湯機を交換するタイミングで、一気にオール電化にしてしまうのもありです。安全性も高まりますし、より高い節約効果が見込めるようになります。

十分な水圧は得られそうか?

以前からエコキュートの欠点と言われていたのが「水圧が弱い」ということでした。

エコキュートは構造上、減圧弁が必要なので、どうしてもそのままでは水圧が弱くなってしまいます。

ただし、エコキュートも20年の歴史の中で進化しており、最新機種の多くは水圧アップ機能を搭載しています。

昔のエコキュートの水圧を170kPa程度ですが、最新のエコキュートで水圧アップ機能が搭載されている場合、およそ300kPa前後で給湯が可能です。

ただし、それでも戸建ての2階以上では水圧が弱く感じられることはあるので、お風呂が2階にあるような場合、注意が必要です。

お湯をそのまま飲むことはあるか?

エコキュートのデメリットとして、ガス給湯器に比べて飲料水向きではないという点もあります。

ガス給湯器の場合、水道水を沸かしてすぐ給湯しますので、いわばヤカンでお湯を作るのと同じです。ところが、エコキュートの場合は前日の深夜に作ったお湯を使うので、お湯の新鮮さが劣るとも言えます。

あくまで蛇口のお湯をそのまま飲む場合なので、普段ペットボトルの水を使ったり、浄水器を通しているのであれば問題ないでしょう。

それでも「ポットのお湯が嫌い」という人もいます。常に新鮮なお湯にこだわる人にとってはデメリットかもしれません。

まず設置スペースを確認してもらう

エコキュートをを設置するためには、ガス給湯器よりも広いスペースが必要です。

お湯を貯めるタンクと、エアコンの室外機のようなヒートポンプユニットが必要で、それぞれのサイズもかなり大きいです。

実際、エコキュートを導入したくても、設置スペースが確保できずに導入できない人はたくさんいます。

エコキュートの導入を検討し始めたら、早い段階で設置業者に下見をしてもらうことが大切です。細かく機種などを検討しても設置できなければ時間の無駄になってしまいますからね。

騒音にも配慮しておく

一時期、エコキュートから出る騒音が問題になりました。

エコキュート(ヒートポンプユニット)の音自体は40db程度と小さいのですが、低周波音であることや深夜に稼働することから、周囲の条件次第で騒音源になってしまうこともあるようです。

必ずしもエコキュートそのものが悪いわけではなく、エコキュートに限らず、音を発するものはどれでも騒音源になり得ます。近隣のエアコン室外機や浴室乾燥機の音に悩まされている人もたくさんいます。

それでも、無用なトラブルを抱え込まないためには、エコキュート設置場所が他の家に近い場合は、できれば事前に相談しておき、隣家の寝室の近くには設置しないなどの配慮をしたほうが良いかもしれません。

騒音トラブルを防ぐためのガイドラインも設定されたので、業者は下見の際にガイドラインを遵守して設置できるか確認するはずですが、自分自身でもガイドラインに目を通して、出来る限り騒音のリスクを減らすように意識しましょう。