最新の給湯機10選|メーカーごとの特徴とおすすめ機種まとめ
シンプルだけど奥が深い給湯の世界
最新の給湯器というのは、エコキュート、エコジョーズという名称からも分かるように、何よりもまず「エコ」です。従来の給湯機に比べて光熱費が半分以下になるケースも多いので、それだけでも最新機種を選ぶ価値はあります。
でも、エコ性能と同じくらい進化しているのが、給湯機能やお風呂機能の向上です。
「お湯が切れてしまった」
「シャワーの勢いが弱い」
「お風呂がすぐ冷めてしまう」
「家族の入った後のお風呂に入りたくない」
誰もが何かしらのお湯・お風呂に関する不満を経験していると思いますが、最新の給湯器はそんな不満を解消するべく大幅に機能アップしているのです。
「給湯機なんてどれも同じ」だと思っていたら大間違い。同じ「エコジョーズ」「エコキュート」でも、保温機能、水圧アップ機能、クリーン機能、湯切れ防止機能など、メーカーそれぞれに独自技術があり、製品も差別化されているのです。
そんな、じつは個性的な最新給湯機の特徴・機能を紹介したいと思います。
リンナイ
ガス器機メーカーとして、おそらく日本で一番の知名度を誇るリンナイですが、ガス給湯機でもトップクラスのシェアを誇ります。
Eシリーズ
メーカーHP:https://rinnai.jp/products/waterheater/gas/
【主な特徴】
・リンナイのガス給湯器の定番がEシリーズ。Eシリーズではふろ回路(追い炊き回路)の熱効率を従来の80%から92%まで改善することで、従来のエコジョーズよりさらにエコ性能を高めています。
・短時間で湯張りを行なうパワフル湯張り、安定した給湯を実現するバイパスサーボ、快適保温など、給湯機に求められる機能はまんべんなく搭載されていると言えます。オプションの停電ユニットを使えば停電時にも給湯が可能です。
・基本性能の高さに加えて、軽量で設置しやすい本体、白を基調としたユニバーサルデザインのリモコンなど、トップブランドにふさわしく完成度の高い給湯機ですね。
エコワン(ハイブリッド)
メーカーHP:https://rinnai.jp/ecoone/
【主な特徴】
・ガス給湯機と電気給湯機を組み合わせ、エコ性能と給湯性能を高い次元で実現したのがハイブリッド給湯機「エコワン」です。その革新性から、省エネ大賞やグッドデザイン賞など、受賞歴も多数です。
・エコキュートと同様にヒートポンプ(電気)でお湯を作っておき、急加熱が必要なときはエコジョーズ(ガス)でお湯を沸かすので、省エネでありながらお湯切れもありません。
・エコジョーズと比べた場合、給湯にかかる光熱費はなんと半分以下(62%減)。一般的なケースでは年間7万円もの節約になるようです。
・当然ながらお湯張りや高圧給湯、停電時運転などの機能面もハイレベルです。本体価格は高めですが長期的にはお得な可能性が高いので、「エコキュートにしたいけどお湯切れや追い炊き性能が心配」という人もぜひ選択肢に入れたい最新型の給湯機です。
ノーリツ
国内の給湯機市場でリンナイと並ぶもうひとつのトップブランドがノーリツです。製品の作りもしっかりしていて現場でも評価が高いブランドです。
62シリーズ
メーカーHP:http://www.noritz.co.jp/product/kyutoki/gus/gt_c62.html
【主な特徴】
・"次世代ふろ給湯機"「62シリーズ」では「見まもり」と「キレイ」というふたつのニーズをしっかり満たす給湯機になっています。
・まず注目すべきはUV除菌による「キレイ」機能でしょう。99.9%以上の除菌性能を持つUVユニットを搭載しており、お湯を循環させながらキレイにしてくれます。
・「お父さんが入った後のお風呂を娘が嫌がる」「残り湯で洗濯をするとニオイが気になる」そんな悩みを解決することができます。
・「見まもり」については各種ヒートショック対策機能と浴室モニター機能などで、特に高齢者の入浴時の安心度を高めています。特に高齢者にとって浴室は危険な場所でもあり、浴室での死亡事故で年間2万人近くが亡くなっているほど。家族に高齢者がいる場合、とてもうれしい機能です。
・現代の生活ニーズをしっかりとらえており、非常に人気の高い給湯機です。
ハイブリッド
メーカーHP:http://www.noritz.co.jp/product/kyutoki/gus/hybrid.html
【主な特徴】
・その名のとおり、ガス給湯器(エコジョーズ)と電気給湯機(エコキュート)のメリットを組み合わせたハイブリッド給湯機です。
・貯水タンク内の湯温を1℃刻みで調節する「スマート制御」、季節変動に合わせたヒートポンプ出力制御、生活パターンの自動学習機能など、最新技術をふんだんに使用することで、非常に高い省エネ性能を実現しています。
・省エネ性能を示す給湯一時エネルギー効率は145%(※リンナイのエコワンは138%)で、冷媒にも環境負荷の低いR290を使用するなど、まさに業界最高のエコ性能を目指した給湯機と言えるでしょう。
パロマ
パロマもガス器具メーカーとして有名ですね。1911年創業と大手メーカーの中でも歴史がもっとも長いだけでなく、じつは世界的にも広く使われ、評価されているメーカーです。
FELIMO & BRIGHTS
メーカーHP:https://www.paloma.co.jp/special/felimo_brights/felimo/index.html
【主な特徴】
・グッドデザイン賞を受賞した給湯機(BRIGHTS:ブライツ)とリモコン(FELIMO:フェリモ)です。
・リフォームアドバイザーの中には「給湯機はリモコンで選べ」という人もいるくらいで、給湯機の使い勝手はリモコンの使い勝手で決まります。
・フェリモは、薄型でスッキリした外見だけでなく、視認性がとても良くて高齢者でも操作しやすいリモコンです。チャイルドロック機能もあり、家族みんなが使いやすいように配慮が行き届いています。
・「ハイエンド機能はいらないけど、シンプルに使いやすい給湯機がほしい」という人におすすめです。
三菱電機
エコキュートでとても人気が高いのが三菱電機です。"三菱電機のエコキュート"というほど、エコキュート市場における信頼のブランドとして確立しています。
Pシリーズ/Sシリーズ
メーカーHP:https://www.mitsubishielectric.co.jp/home/diahot/ecocute/product/p_series/
【主な特徴】
・三菱電機のエコキュートにはプレミアムなPシリーズ、スタンダードなSシリーズ、リーズナブルなAシリーズと3つのグレードがありますが、その中でもPシリーズとSシリーズに人気があります。
・P/Sシリーズ独自の機能には、配管をマイクロバブルで徹底洗浄してくれる「バブルおそうじ」、高水圧で給湯・シャワーが可能な「ハイパワー給湯」などがあり、お風呂をより快適に使うことができます。
・湯切れ防止のための湧き増し機能も充実しているので、安心してエコキュートを導入できるはずです。
コンパクトエコキュート
メーカーHP:https://www.mitsubishielectric.co.jp/home/diahot/ecocute/product/compact/
【主な特徴】
・エコキュートを導入したくても、マンションだったり、設置スペースが足りずに導入できないことがあります。そんな場合でも選択肢になるのがコンパクトエコキュートです。
・従来のエコキュートに比べると、設置面積は約4分の1で済みます。
・ただしコンパクトな分、タンク容量は少なめです。一般的なエコキュート(370ℓ/460ℓ)は3~4人の家庭を想定した容量ですが、コンパクトエコキュートの容量は177ℓ。1~2人の家庭ならちょうどよいサイズでしょう。
日立
他の家電製品でも日立の技術力には定評がありますが、給湯機(エコキュート)でも驚くべき高性能を実現しています。
RDシリーズ
メーカーHP:https://kadenfan.hitachi.co.jp/kyutou/
【主な特徴】
・RDシリーズでまず注目したいのは水道水直結給湯です。水圧を高める工夫は他社の製品にもありますが、日立の場合は水道水の圧力をそのまま利用することで、一般的な水圧アップ機能と比べてもはるかに高い水圧を実現しています。
・日立の家電製品にはよく「ナイアガラ~」機能が搭載されていますが、RDシリーズに搭載されているのが「ナイアガラ倍速湯はり」。倍速という言葉どおり、通常の約半分の時間で湯張りができてしまいます。他社の製品は1.5倍前後なので、いかに速いかというのがよく分かりますね。
・あえて他社ハイエンド機種と比べて見劣りする点があるとすれば、配管掃除機能がわりと普通ということ。この点は配管にステンレスを使うことで耐腐食性・耐久性をアップさせているようです。
・技術の日立と言われるだけあって、高性能な給湯機です。この給湯機に慣れてしまうと他の給湯機が物足りなく感じてしまうかもしれませんね。
ダイキン
ダイキンは空調器機で有名なメーカーです。個人向けのエアコンや空気洗浄機も人気ですが、とくに業務用に強く、高い信頼性と使いやすさに定評があります。
フルオート
メーカーHP:http://www.daikinaircon.com/sumai/alldenka/ecocute/lineup/mseries/
【主な特徴】
・ダイキンのエコキュートは、フルオート/オート/給湯専用というシンプルなラインアップになっています。
・全タイプ共通で言えることですが、ダイキンのエコキュートは利用者のライフスタイルに合わせやすいのが特徴です。
・たとえば省エネ機能については、利用者の使用パターンを学習してお湯を沸かす「スマートおまかせ運転」、より消費電力を抑える「電力抑制設定」、昼間にお湯を使わない日には「昼間休止」、夏のピーク時の節電には「ピークカット」など、シチュエーションに合わせた最適な節約方法を選ぶことができます。
・湯切れ防止設定、高水圧給湯、湯温モードなども、ワンランク上の機能を持たせていますし、リモコンも直感的に操作ができるように工夫されています。
・細部まで気づかいがされていて「実際に使いやすい」給湯機だと言えるでしょう。
パナソニック
JPシリーズ
メーカーHP:http://sumai.panasonic.jp/hp/lineup/product.php?id=ippan_pk_jpj_370_s
【主な特徴】
・パナソニックのハイグレード給湯機には、総合家電メーカーならではの多彩な機能が搭載されています。
・シャワーの温度と水量を細かく変化させる「リズムeシャワー」や酸素入浴など、美容家電も作るパナソニックならではと言えるでしょう。他にもミスト/サウナ機能を搭載している機種(DFシリーズ)もあります。
・エコ機能(エコナビ)についても定評があり、生活パターン学習、ピークカット/ピークシフト、湯温学習(お湯の冷め方の学習)、入退室センサーなどを組み合わせて節電してくれます。
・特に色々な設定を「おまかせ」にしたいタイプの人におすすめしたいのがパナソニックの給湯機です。
まとめ
住宅設備というと、まずキッチンやお風呂が思い浮かびますが、それらの快適性を支えているのが給湯機の性能です。
「お湯を出す」言ってみればただそれだけのことですが、本当に快適にお湯を使うためには、湯切れを起こさないこと、十分な水圧が得られることなどが必要ですし、省エネだからこそ光熱費を気にしすぎることなく遠慮なくお湯が使えます。
お風呂に至っては、予約・自動湯張り・保温まで至れり尽くせりですね。
給湯機の機能・性能が良くなれば、住宅の快適性はワンランクアップすることは間違いありませんよ。