リフォーム業者の7つの種類とそれぞれの特徴のまとめ
「リフォームをどの会社に頼めばよいのか分からない・・・」
「どこに頼めば一番安く済ませることができるの?」
「業者によって違いはあるの?」
リフォームには新築のように決まった形がなく、ちょっとした補修工事から、建て替えに近い大規模リフォームまで、内容も多岐に渡ります。
最終的に依頼先を決める前に、リフォーム業者の『種類』を知っておかないと、探しようもありません。
そこで今回は7種類の主要なリフォーム依頼先を紹介したいと思います。
職人
リフォームの依頼先がどこであっても、100%決まっていることがあります。
実際に住宅工事を行うのは職人だということです。
設計、デザイン、設備選び、資金調達、アフターフォロー・・・リフォームには色々と考えるべきことがありますが、最終的な住宅工事の質は、職人の仕事の質で決まります。
ひとりひとりの職人は自営業者で、通常は工務店からの依頼を受けて仕事を行います。
ただ、小さな壁の補修など、極小さなリフォームであれば、直接職人に頼んでしまうという手があります。
直接、職人に頼むことができれば、材料費と職人の日当しか費用は発生しないので、費用的には一番安く済ませることができます。
ただし、もちろん職人に直接頼む場合にはデメリットもあります。
そもそも腕のいい職人を個人的に知っていないと、依頼することもできません。
さらに職人には色々なジャンルがあります。大工、電気工事、塗装など、それぞれ別の職人がいるんです。
つまり何かの設備を入れる場合など、複数の職人が関与する場合などは、直接職人に頼んでも「オレだけじゃできないよ」ということになるんです。
もちろん代金の支払いやアフターサービスなども、きちんとしたシステムがあるわけではないので、個人としての信頼関係だけが頼りということになります。
そう考えると、ほとんどのリフォームでは、直接職人に頼むことは難しいかもしれませんよね。
工務店
工事を行うのは職人ですが、その職人をまとめて、工事全体を管理し、リフォームを完成させるのは工務店の仕事です。
そのため、1人の職人では完結できないようなリフォームの場合、ほぼ100%、工務店がリフォーム全体を責任を持って行うことになります。
つまり、配線や塗装といった個々の作業を行うのは職人ですが、実質的にリフォーム自体を行うのは工務店ということになりますね。
意外と知られていない事実として、例え工務店以外の住宅メーカーやリフォーム会社などにリフォームを依頼したとしても、実際にリフォームを行うのは工務店だということです。
これはリフォーム以外でも、新築や建て替えでも同じです。
例えば新築であれば、住宅メーカーから工務店に仕事を発注するという流れになります。
ほぼ100%のケースでリフォーム工事全体を行うのは工務店なので、リフォーム全体としての質は、工務店の質で決まるといっても過言ではありません。
質の良い工務店とは、腕の良い職人を抱えている工務店ということでもあります。
工務店は大手ハウスメーカーやリフォーム会社からの依頼で仕事をすることもありますが、自社で直接リフォームを請け負っている所もあります。
その場合、工事の管理だけでなく、保証などのアフターサービスも行っているので、もし質の良い工務店に直接リフォームを頼むことができれば、最も安上がりに、良いリフォームを行ってもらうことができるでしょう。
ただし工務店のほとんどは大企業ではなく広告も出していないので「見つけにくい」という問題もあります。工務店の『質』も、せいぜい地元の評判を集めるくらいで、なかなか素人が判断するのは難しいところがあります。
ハウスメーカー
おそらく住宅に関して、私たちが普段耳にすることの多い会社は、大手ハウスメーカー(住宅メーカー)でしょう。
もともと「ハウスメーカー」という名称が示すように新築が中心ですが、近年はリフォーム部門を別に立ち上げ、リフォームにも力を入れている会社が多いです。
ハウスメーカーに依頼するメリットとしては、まず会社としてブランドイメージが確立しているので、安心感があるという人が多いです。
また自社に設計士やデザイナーを多く抱えているので、建て替えや大規模リフォームなどに強いとも言われます。
その一方で、営業費、広告費などの工事以外の経費としてかかってくることで、工事費が全体として高めになる傾向があるとも言われます。
※ただし、この点は職人や工務店に直接依頼するケース以外では、ある程度共通するデメリットでもあります。
個人的な好みもあると思いますが、営業担当や設計士の「顔が見えにくい」ことがデメリットと感じる人もいます。
設備メーカー
キッチンやバス・トイレなどの設備のメーカーが、リフォームまで請け負うケースもあります。
仕組みとしてはハウスメーカーにリフォームを依頼する場合とよく似ていて、全国の提携工務店が施工を行うことになります。ただしハウスメーカーと違い、あくまで設備単位でのリフォームということになります。
設備メーカーにリフォームを依頼するメリットとしては、やはり大手企業としてのブランドイメージと、メーカー直販のような安心感があります。
また、設備によっては、メーカー側で施工業者が決まっていて(指定業者)、設備メーカーに依頼するしか選択肢がない場合があります。
デメリットとしては、複数の住宅設備を導入する場合でも、当然ながらメーカーがひとつに限定されてしまうことですね。
費用に関してはメーカー直販なら安いかと言えば必ずしもそうではなく、ケースバイケースと言われています。商品自体がそれほど安くなかったり、指定業者の施工費が高いこともあります。
このあたりは住宅以外の商品でも同じで、メーカーの公式ショップよりも、楽天やAmazonで買った方が安かったりするのとよく似た現象かもしれませんね。
リフォーム専門会社
新築ではなく、リフォームを専門に行う会社がリフォーム(リノベーション)専門会社です。
リフォーム専門会社というと、リフォーム詐欺のような悪いイメージがあるかもしれませんが、決してそんなことはありません。
リフォーム市場を牽引し、近年のリノベーションブームの立役者といっても過言ではないのがリフォーム専門会社です。
大手ハウスメーカーほどの知名度はありませんが、それぞれの会社が独自の強みを打ち出しています。
例えば設計士を選べるシステムになっていたり、輸入建材や海外メーカーの設備に強いなどですね。リノベーションを前提に、中古物件探しからサポートしてくれるところもあります。
特にリノベーションなどで、個性や強いデザイン性を求める場合、有力な選択肢になるでしょう。
リフォーム専門会社の場合、価格もシステムも会社によって千差万別なので、特徴や良い悪いを簡単には判断できません。
雑誌などで「これは!」と思う事例があれば、直接問い合わせてみるのが一番良いでしょう。
インテリアショップ・家具メーカー
最近ではインテリアショップや家具メーカーがリフォームを手がけることも増えてきました。
「そんな会社あるの?」と思われるかもしれませんが、有名どころでは『無印良品』がリフォームも手がけていたりします。
形態としてはリフォーム専門会社に近いですが、ショップや家具のブランド自体が好きな場合、ブランドの世界観を最大源に生かすことができるでしょう。
そのためには必然的に小規模リフォームではなく、リノベーションのような大規模リフォームが多くなると思います。
「家づくりだけでなく家具のチョイスまで全てをひとつの会社で行いたい」
「完璧に統一感を出したい!」
という場合は、検討しても良いかもしれません。
設計事務所(建築家)
新築で建築家を指名して設計を依頼することがあるように、リフォームでも建築家に直接依頼するケースがあります。
テレビや雑誌などで「この人に設計して欲しい!」と強く感じた場合、面談を申し込んでみても良いでしょう。
当たり前ですが家づくりは設計から始まります。特に大規模リフォームを検討していて設計段階からこだわりたい場合、建築家探しから初めても良いかも知れません。
デメリットとしては、他の依頼先であれば基本的にワンストップでリフォームを依頼できますが、建築家に依頼できるのはあくまで設計のみだということです。施工会社は建築家とは別に探す必要があるんです。
とはいえ設計と施工が別の立場になることで、独立の立場から施工会社選びのアドバイスがもらえたり、見積もりのチェックなどをしてくれるケースもあるようなので、一長一短ではあります。
また人気のある建築家の場合、設計が数ヶ月待ちになることも珍しくありません。建築家の多くはコンサルティングにとても力を入れているので、依頼者側としても手間と時間を惜しまない姿勢が大切ですね。
まとめ:リフォームは業者選びが9割
一口でリフォームを依頼するといっても、依頼先は色々あります。
そのためどこに依頼するかによって、大きく費用が異なることもあります。
もちろん設計、デザイン、設備など、依頼先によってリフォームの内容自体が全く変わってくることもあります。
同じ物がひとつとしてないのがリフォームです。
だからこそ最終的には、価格を含めたリフォーム内容に『納得』できたかどうか?それがリフォームの成功・失敗を決めることになります。
納得できるリフォームを行うために一番大切なことは、納得できるリフォーム会社を選ぶことです。
そのための参考になれば幸いです!!